成績算出のための課題を以下のとおり設定する。詳細は後日説明する。
この授業では、大学教員との電子メールコミュニケーションに慣れる意味も込めて、授業感想メールの送信を課してきた。一方で、電子メールのマナーやエチケット、適切な文体や言葉遣いについては何も情報を与えてこなかった。授業を終えての自由課題として、少しだけまとめておきたい。
電子メールでのコミュニケーションは「会話よりはフォーマルに、手紙・はがきよりはカジュアルに」としばしば言われる。必要以上に堅苦しくなく、一方でくだけ過ぎず、適度に礼儀正しく丁寧な「ちょうどよい加減」のコミュニケーションが望まれる。もちろん、時と場合、相手、話題に応じた礼儀正しさや丁寧さの度合いを「よい加減」で按配することになる。大学生のほとんどは電子メールでのコミュニケーションに慣れていない。加えて、あまりよく知らない、身分が上の、年上の相手との人間関係にも慣れていない。コミュニケーションや人間関係に失敗しても当然のことだから、電子メールでのコミュニケーションもうまく行かないことがあって当然だ。時には怒られたり、厳しく注意されたりすることもあるだろう。さまざまな機会を通じて、より多くの教員との交流を通じて、「ちょうどよい加減」のコミュニケーションについて実践を深めてほしい。
ほぼ100%だが、電子メール本文の冒頭には相手の名前を書く。面と向かっての会話や電話でのコミュニケーションでは、相手の名前がわかっている場合には、名前を呼ぶのが自然だ。電子メールでも同じようにする。無難なのは「赤山様」「青谷様」のような「様付け」だが、大学教員が相手の場合、最も無難なのは「赤山先生」「青谷先生」のような宛名だ。もしあなたが面と向かって授業担当教員と話すなら「赤山様」「青谷さん」ではなく「赤山先生」「青谷先生」と呼びかけるのではないか。電子メールについても同様に考えればよいのではないか。相手の名前をまったく呼びかけないのは人間関係・コミュニケーションのマナーに反する、ということも念頭においてほしい。
「大学教員は『教授』なのだから、電子メールに書く宛名・呼びかけは『教授』だ」と考えている人がいるかもしれない。必ずしも適切ではない。なぜならば、「教授」ではない大学教員がいるからだ。教授は職名のひとつだ。他には「准教授」「講師」(専任講師)「助教」がある(他にもあるが省略する)。ちなみに、青山の職名は「助教」だ。だから、受講生からのメールの宛名に「青山教授」と書かれていると、何か変な気持ちになる。同様に、職名が教授ではない教員、たとえば青谷准教授に「青谷教授」と呼びかけると、「俺は教授じゃないんだけどなあ...」のように思わせてしまうことになる(まったく気にしないかもしれないし、「教授」と呼ばれてうれしいと思うかもしれないが)。
端的に言って、大学教員に送る電子メールの宛名は「赤山先生」「青谷先生」が最も無難だ。どのような教員にとっても間違いではないから、とても使い勝手のよい宛名・呼びかけだ。
電子メールには「題名」「件名」「タイトル」を書く欄がある。何も書かなくてもメールを送信することはできるが、重大なマナー違反だ。必ず題名・件名を書く必要がある。題名・件名が書かれていないメールは、迷惑メールとして扱われる可能性がある。そうしないためにも、必ず題名・件名を書く。
題名・件名には、メール本文の内容や用件が理解できるような、具体的な情報を記入する。「こんにちは」「赤山先生へ」「黒部です」のような題名・件名は不適切だ。また、「〜について」という題名・件名を付けたくなるかもしれないが、ほとんどの場合、不適切だ。例えば、「本日の授業について」「コンピュータ・リテラシーについて」という題名・件名は具体性がない。「8月14日の授業の感想」「コンピュータ・リテラシーの補講についての質問」のような、具体的な情報を記入すべきだ。
「8月14日の授業の感想(8913065、緑川智也)」のように、題名・件名に送信者情報を書く受講生がいる。一般的にはそうしないほうがよい。題名・件名は簡潔なものが望ましいからだ。この授業では、送信メールのFrom行に送信者情報(つまり、あなたの氏名)が記載されるように、Active!Mailの設定変更を指示した。加えて、送信者情報を書いた「署名」をすべてのメールに自動付記することを指示した。送信者情報を相手に伝えるのはこれで十分だ。教員に送信するはじめてのメールで意図的に強調して送信者情報を伝えたい場合、「赤山先生、国際関係学部2年生の緑川智也です。先生の授業の受講生ではありませんが、授業内容についての質問があります」などと、メール本文の冒頭に書くのがよいと思う。
メールの冒頭を「赤山先生、いつもお世話になっております」のように書く受講生がいる。身分が上の教員が授業の場でいつも世話をしてくれるから、そのお礼もかねて、丁寧に挨拶したいのかもしれない。だが、あまり適切ではないと、個人的には思っている。「お世話」は主にビジネス上の人間関係・コミュニケーションで使われる言葉だ。教員・学生の関係はビジネスの関係ではないから、この表現は適切ではないのではないか。
「お世話」の代わりに、常に「赤山先生、火曜4限のコンピュータ・リテラシーを受講している8913065緑川智也です」のように書く受講生もいる。教員に送信するはじめてのメールであれば適切だろうが、常にこのように書く必要はないと思う。もちろん、このように書いても間違いではないが、人間関係・コミュニケーション全般のマナーやエチケットの観点から言えば、常にこのように書く必要はない。文脈から言って、あなたが受講生であることは明確だからだ。
堅苦しくないフレンドリーな挨拶をしたいという意図で、メールの冒頭を「赤山先生、お疲れさまです」のように書く受講生がいる。不適切だと個人的には思う。授業担当教員と受講生の人間関係は上司部下同僚のようなものではなく、(業務上の)ある目標やタスクを共有する集団内の人間関係でもない。だから、授業担当教員と受講生が「お疲れさま」を共有することについて大きな違和感を抱く、というのが率直な気持ちだ。もちろん、「お疲れさま」の利用がどんどん変化していて、身近な人へのごくカジュアルな挨拶として、また、仲間意識や絆を共有・再確認するためのシンボルとして機能しつつあることは理解している。だが、受講生からの「お疲れさま」には大きな違和感を抱く、というのが偽らざる気持ちだ。
もし挨拶をしたいのであれば「赤山先生、こんにちは」「青谷先生、こんばんは」と、メールの送信時間に合わせた挨拶を書けばよいと思う。また、挨拶抜きも悪くないと思う。「赤山先生、8月14日の授業の感想をお送りします」「青谷先生、コンピュータ・リテラシーの補講について質問してもよろしいでしょうか」のように、よりシンプルに、単刀直入に用件を書いてもよいと思う。
添付ファイルでの課題提出の場合に、本文に何も書かずに添付ファイルだけを送信する受講生がいる。大きく困惑することがあるから、絶対にやめてほしい。端的に言えば、本文のないメールを送信してはならない。本文に何も書かずに添付ファイルを送信するのは、「添付ファイルを投げつけられた」という印象を相手に与えかねない。授業担当教員に面と向かって課題を提出する場合、「よろしくお願いします」「7月の課題です」などとひとこと添えるはずだ。電子メールの場合も同様に、ファイルを添付していることをごく簡単に書けばよい。たとえば、「赤山先生、8月14日授業終了時の課題を添付ファイルで提出します」「青谷先生、このメールに添付したのは『7月の課題』の再提出バージョンです」のように書けばよい。
言わずもがなだが、ここまでのまとめは青山個人の見解に過ぎない。だから、大学教員相手の電子メールではこのとおりにする必要がある、ということはない。このとおりにすれば大学教員とのコミュニケーションが必ずうまく進む、ということもない。あくまでもひとつの参考意見として扱ってほしい。
人間関係やコミュニケーションには、完全無欠の方法や唯一無二の正解があるわけではない。あなたの人生を振り返ってみれば、言葉遣いについて怒られたり、立ち振る舞いについて厳しく注意されたりすることがあっただろう。これまでに経験してきた数えきれないくらいの失敗からさまざまなことを学んできたはずだ。電子メールでのコミュニケーションについてもまったく同様だ。電子メールの利用が深まるにつれて、時には怒られたり、厳しく注意されたりすることが増えるはずだ。なんの問題もなくコミュニケーションを進められることもあるだろうが、むしろコミュニケーションがうまく進められないことのほうが多いはずだ。さまざまな機会を通じて、教員以外にもより多くの人との交流を通じて、「ちょうどよい加減」のコミュニケーションについて実践を深めてほしい。
ふだんの授業では、質疑応答を呼びかけてもほとんど反応はない。だが、「授業で扱った◎◎をしようとしているのだが、よくわからないから教えてほしい」「自分のパソコンでは△△ができないのだが、どうしたらよいのか」のような質問を時々受けてきた。特に、授業感想メールを通じて、また、プレゼンテーション実習のリハーサルの前後に、このような質問を受けてきたが、ほとんどの質問には回答・対応をしてこなかった。回答・対応することが嫌なので回答・対応をしてこなかったのではない。質問が質問になっていない、回答・対応に長時間を要することが予想される...という理由のためだ。
質問を受ける立場として一番困るのは、質問内容がよくわからない、ということだ。よくわからないので、具体的な質問内容を引き出そうと、いくつかの質問を投げかけることになる。運がいいと、質問の意図や背景事情を聞き出すことができるので、質問内容をより明確に理解できるようになる。これが、Face to Faceの対話だったらそれほど難しくないのだが、メールのやり取りだったら非常に難しい。メールをたくさんやり取りしても、具体的な情報が聞き出せないこともある。2〜3日に1回しかメールチェックしない相手だったら、日数もかかってしまい、必要以上の時間をとられてしまう。このようなことが経験的にわかっているので、メールでの質問に対しては、「メールでは回答しにくいので直接研究室を訪ねること」のように回答することがほとんどだ。研究室を訪ねてくる受講生はほとんどいないから、結果として、質問に回答・対応することができない、ということになる。
質問内容によっては、回答・対応の方針はすぐに浮かぶが、具体的な回答や明確な手順を示すことができない場合がある。要するに、今はうまく答えられない、現時点ではよくわからないので時間をかけて調べる必要がある、回答にたどり着くために試行錯誤を繰り返す必要がある、という場合がある。非常に残念なことだが、教員は何でも知っているわけではなく、全能でも万能でもないのだ。特に、パソコン操作のような技術的なことがらには正解があるはずだから、自分自身が経験したことがないことであっても、適切な時間をかけて調べればわかることが多い。だが、それは今すぐにはできないので、回答・対応をいったん保留しなければならないのだ。
上記のことは、学生対応を拒む教員の言い訳のように思われるかもしれないが、ひとりの人間としての率直な思いだ。率直に言って、質問への回答・対応は簡単ではないのだ。参考までに心に留めておいて欲しい。
第15回授業のメモにも書いたが、全15回授業を終え、あなたはある程度の「コンピュター・リテラシー」を習得することができた。だが、習得したリテラシーは十分なものではない。より高いレベルでcomputer literateになることができるように、今後も日々精進する必要がある。だから、授業とはまったく関係なく、自学・独学・独習を進めていく必要がある。
今年度から3109実習室では、学生の自学・独学・独習をサポートするための参考図書を開架している。実習室入り口から入って左手の奥、教室の前方にいくつか書籍ラックが置いてあるから、ぜひ確認してほしい。この授業に関連する書籍は約20冊で、すべて2冊ずつ開架している。自由に手に取ってほしい。自宅で利用したい場合、備え付けの貸し出し簿に情報を記入してほしい。
どの授業でも共通だが、授業で扱えるトピックや内容はほんのわずかなことに過ぎない。また、授業は全受講生を相手に行う集団授業だから、個々の受講生の興味関心を等しく満たすことはできない。個々の受講生の知識・スキル習得のスピードに合わせた授業を行うこともできない。そもそも集団授業には致命的な欠点があるのだ。高校までの授業とまったく同様に、大学の授業も完全無欠ではないのだ(集団授業の代わりに個別指導・寺子屋方式の授業を行いたいと思っているくらいだ)。だからこそ、授業とは関係ない自学・独学・独習が必要となるのだ。これこそ大学での勉強・研究の醍醐味だといっても過言ではない。
もし必要な参考図書があればぜひ教えてほしい。特に、教職課程や資格取得に関する参考図書については、購入・開架を積極的に検討したいと思う。また、参考図書の内容についての質問があれば、遠慮なく質問してほしい。上記で説明したとおり、メールでの質疑応答はやりにくい。可能な限り、研究室を訪ねてFace to Faceで質問してほしい。
高校時代を振り返ると、例えば部活動で、先輩からの指導や助言を受ける立場だった1年生のあなたが、やがて先輩として1年生に指導や助言をする立場になっていった、という経験をしたことがあるのではないだろうか。あなたの成長には顧問やコーチの指導が欠かせなかっただろうが、それ以上に重要だったのは先輩の声がけで、心の支えになっていたのは先輩の助言だったのではないだろうか。
全15回授業を終え、あなたはある程度の「コンピュター・リテラシー」を習得することができた。computer literateな大学生になったあなたは、自分が習得した知識やスキルを誰かに教えたり、computer illiterateな人に助言することができるようになった。あなたはもはや4ヵ月前のあなたとは大きく違うのだ。このことを強く心に留めておいてほしい。そして、より高いレベルでcomputer literateになることができるように、日々精進していってほしい。
投票によって以下の2つのテーマから1つを選択し、プレゼンテーションを実施する。
教員が与えたテーマをレポートや報告のタイトルにする受講生は多い。今すぐにやめてほしい。テーマにふさわしい内容・トピックを独自に考えてレポート・報告を作成し、独自のタイトルをつけてほしい。
教員が与えたテーマについての「総花的な」レポート・報告が求められることがあるだろうが、多くの場合はそうではない。あなたの独自の視点からの分析、あなたの自由な発想に基づく報告、あなたしか知らない実践内容、他者の解釈を参考にしたあなた独自の解釈...が求められることがほとんどだ。例えが適切ではないかもしれないが、誰でも食べられる何の特徴もない「幕の内弁当」を作るのではなく、ある特定の人に向けた「旬の野菜を使ったヘルシー弁当」「しずおか地魚弁当」「ザ・地鶏づくし弁当」「ベジタリアンランチ(ハラール対応)」「ワンコインサンドイッチ」「がっつり食べたい人のための高カロリー弁当」を作ってほしい。
レポート・報告の作成に迷いがあるのであれば、教員に相談すればよい。教員が内容を決定することはないが、曖昧な内容を具体化したり、うまく言葉にできないアイディアを言語化したり、壮大すぎるトピックを厳選するなど、適切なアドバイスを受けられるはずだ。
質疑応答の場面でよく見かける光景がある。発表者と興味関心が一致したことがうれしくなり、一度に異なる複数の質問をしてしまうことがある。発表内容について聴講者が多くの質問を抱くこと自体は素晴らしいことだ。だが、一度に複数の質問をすることは、なるべく行わないでほしい。
複数の質問を投げ掛けると、発言が長くなる可能性がある。結果として、質疑応答の時間を長く占めてしまい、他の聴講者から質問の機会を奪ってしまうことになりかねない。また、複数の質問を投げ掛けられると、発表者が困ることがある。質問をすべて覚えられず、いくつかの質問を忘れてしまうことがあるからだ。回答も散漫になってしまい、結果として、質疑応答が充実しないものになりかねない。質問が複数ある場合には、他の聴講者から質問がない場合に追加で質問すればよい。
質疑応答は、あくまでも質問と回答のやり取りの場だ。ある特定の聴講者だけが質問・発言するのではなく、なるべく多くの聴講者が質問・発言することができる雰囲気作りが重要だ。多くの異なる視点からの質問・回答のやり取りを行うことを通じて、会場全体での議論と情報共有をより深めることに注力したい。だからこそ、聴講者として「質問は一度にひとつ、なるべく短く」を心がけてほしい。
情報セキュリティ対策について学ぶと、「業務システム全体がコンピューターウイルスに感染した原因は、従業員が脆弱性対策を怠ったことだった」「適切な脆弱性対応を行い、各種のソフトウェアを常に最新版に保つことが重要だ」「最新の脆弱性対策情報について定期的に確認し、迅速に対策する必要がある」のような解説をよく見聞きする。今回の授業では、「情報セキュリティ10大脅威 2026」についての調査結果を簡単に報告してもらったが、いくつかの報告には上記のような解説が含まれていたように記憶している。脆弱性対策の重要性については、高校までの授業でも扱われてきただろうし、テレビや新聞などの報道でもしばしば見聞きしてきただろう。だから、はじめて知ることではないはずだ。
では、実際に「あなた」は脆弱性対策を適切に実施しているだろうか。あなたが使っているパソコンやスマホの脆弱性対策はどうなっているだろうか。脆弱性対策は自分には関係ない他人事だと思っていないだろうか。コンピューターウイルスやサイバー攻撃の被害に遭うことはないから脆弱性対策は不要だ、脆弱性対策をやっている友達がいないから自分もやらない、のように安易に考えていないだろうか。脆弱性対策には専門的な知識・スキルが必要だから自分にはできそうもない、時間もお金もかかるから大学生には無理だ、などと対策から逃げていないだろうか。
この1〜2週間、プレゼンテーション実習をひかえた受講生の一部に私物パソコンを一時貸し出ししている。「デスクトップ」や「ドキュメント」には授業関連のOfficeドキュメントが保存されている。ウェブブラウザーには多くのユーザーID・パスワードを記憶させているから、電子メールや学務情報システムへのアクセスも可能だ。だが、それらに受講生はアクセスできない。なぜならば、青山のユーザーID・パスワードは教えていないからだ。では、どのようにして受講生は青山の私物パソコンを利用することができるのだろうか。
WindowsでもMacでも、ユーザー管理機能を使うと、ゲストユーザーのサインインを許可したり、友人知人のための個別のユーザーを作成することができる。これを応用して、受講生に貸し出す前に、私物パソコンの管理者として受講生用のゲストユーザーを作成しておく。そして、ゲストユーザー用のID・パスワードを受講生に教える。ゲストユーザーとしてサインインすると、受講生は青山の私物パソコンをごく一般的なWindowsパソコンとして利用することができる。青山のためにインストールされているOfficeアプリやウェブブラウザーは、まったく問題なく利用することができる。受講生は青山のID・パスワードを使ってサインインするのではないから、青山の個人データを参照することはできない。青山の「デスクトップ」や「ドキュメント」にはアクセスできないし、記憶されたID・パスワードを除き見ることもできない。
このようにすれば、他人に私物パソコンを安全に貸すことができる。もちろんだが、パソコンを物理的に破壊して内蔵ディスクを取り出すなどすれば、青山の個人データにアクセスすることは可能だ。破壊行為をされないように、貸し出す相手とは良好な人間関係を保っておきたい。
RANK関数を使った順位の算出で確認したとおり、数式をオートフィルすると、引数に記載したセル番地やセル範囲がどんどんずれていくことがある。結果として、意図どおりの数値が算出できないことになる。この場合に、元の数式に記載されているセル番地やセル範囲にドルマーク「$」を追記して、セル番地やセル範囲を固定する。すると、数式をオートフィルしてもセル番地やセル範囲が固定される、つまり、絶対参照されるので、意図どおりの数値が算出されることになる。
ドルマークはひとつひとつ入力すればよい。だが、できる限り手入力を避けたい。タイピングが面倒くさいからだ。加えて、マウス操作も非常に煩わしい。だから、できる限り楽に、手抜きをして、コスパよくドルマークを入力するために、キーボードショートカットを利用するのがよい。ドルマークを入力するためのショートカットは、WindowsでもMacでも「F4」キーだ。はじめに、セル番地やセル範囲の一部をクリックする。次に、F4をタイプする。すると、セル番地やセル範囲にドルマークが自動的に追記される。ここで、F4をタイプするたびに、ドルマークが追記される位置が変わっていく。「列と行」「行だけ」「列だけ」「追記なし」の順だ。ドルマークが意図どおりの場所に追記されるように、F4をタイプすればよい。ひとつひとつ入力するよりも圧倒的に効率がよいはずだ。
「明治安田Jリーグ百年構想リーグにおけるクラブ別獲得賞金・特別助成金」ページを参考に、静岡県内3チームの獲得賞金を3D棒グラフで表してみる。グラフのデザインは自由に選択してよい。
ここで、「3ーD回転」の数値をアトランダムに変更してみる。例えば、「X方向に回転」と「Y方向に回転」をいずれも60°に変更してみる。清水エスパルスの獲得賞金が多いことが読み取れる(棒グラフが高く表示される)一方で、ジュビロ磐田と藤枝MYFCの獲得賞金額の差はよくわからなくなる。2チームの棒グラフの高さに差がないように見えるからだ。
次に、「X方向に回転」を0°に変更し、「Y方向に回転」を60°に変更してみる。ここで、「Y方向に回転」を70°に、さらに、80°に変更してみる。すると、角度が大きくなるにしたがって、グラフを見下ろす角度が大きくなる。90°に変更すると、完全に真上から見下ろすグラフになる。このグラフは、各チームの獲得賞金額が記載されていても、いったい何を表しているのかがよくわからない。3つの棒グラフはただの正方形にしか見えないから、いったい何を表しているのか、さっぱりわからなくなる。
このように、3Dグラフは人を大きく惑わす可能性をはらんでいる。見栄えがよい、何だかかっこいい、華やかに見える...という理由で作成した3Dグラフは、本来伝えるべき情報がまったく伝わらないグラフになってしまいかねない。何の意味もない自己満足でしかないグラフを作成することは遊び程度に留めておいてほしい。
前期に履修している授業1つを選択して、授業紹介文を作成すること。
Excelでの計算の最大の特徴は、データが入力された「セル」を数式や関数の中で参照できることだ。例えば、国語の平均値を算出するには、算数の計算のように「=(80+70+60+50+40+30+20)/7」と数式を書くのではなく、関数とセル範囲を組み合わせて「=average(a2:a8)」と書けばよい。この時に、セル範囲をマウス操作で指定するならば、始点のA2から終点のA8までをドラッグすることになる。だが、大量の数値計算をするような場合に、マウス操作のたびに右手がキーボードから離れることになるから、作業効率が落ちるかもしれない。作業効率を落とさないようにするために、マウス操作ではなくあえてキーボード操作でセル範囲をしていすることがある。始点と終点のセル番地がわかっているのだから、「a2:a8」とすべてタイピングすればよい。たった5文字だから、タッチタイピングのスキルがあれば、ごく短時間で入力できるはずだ。
もちろんだが、マウス操作をしてはならない、キーボード操作を優先すべきだ、などと言いたいのではない。時と場合に応じてマウス操作とキーボード操作を使い分けることが重要なのだ。より効率のよいパソコン操作を目指して、さまざまな知識とスキルを組み合わせて活用してほしい。
今回の授業では、国語・数学・英語・理科・社会の中間テストを事例に、得点集計・成績処理でよく使われる代表値の定義、意味、計算・算出方法を検討した。今回の事例では受験者は7人だから、いずれの代表値も暗算でも求められるはずだ。
一方で、代表値のひとつである標準偏差を暗算で求めることはやや難しい。だが、今回の事例では受験者数は7人だから、暗算は無理でも、ゆっくりひとつひとつの段階をふんで、手計算で求めることはさほど難しいことではない。小学生の算数のレベルの知識・スキルがあれば十分だ。平均値を求めることから始まり、以後、5つの段階をふめばよい。受験生は7人だから、まったく難しくない。ここまでを確実に理解する必要がある。繰り返すが、小学生の算数のレベルだ。
受験者7人の標準偏差が計算できるのであれば、受験者が10人になっても、それほど難しくない。計算する回数が少し増えるだけだ。受験者がもっと増えても不安に感じることはない。50人になっても、100人になっても、1000人になっても、10000人になっても、まったく同様の手順で標準偏差を求めることができる。しかし、もはや暗算はむりで、なるべくなら手計算もやりたくない。だから、Excelで標準偏差を求める関数を利用することになる。だが、重要なのは、受験者7人で標準偏差を手計算で求めることを経験し、計算過程を理解しておくことだ。他の代表値についてもまったく同様だ。
本日授業の座席表の比較結果は以下のとおり。
| A (BIZ UDPゴシック) |
B (BIZ UDPゴシック・太字) |
計 | |
| cl5(3限) | 12人 | 22人 | 34人 |
| cl6(5限) | 11人 | 21人 | 32人 |
| 計 | 23人 | 43人 | 66人 |
いったい何枚のスライドを作成すればよいのか。スピーチや発表のためのスライドショーを作成する時に誰しもが悩むはずだ。もちろん、唯一無二の正解はないから、自分が適切だと思った枚数にすればよい。だが、あえて言うならば、6の倍数にすることを検討すべきだ。
PowerPointでは「配布資料」を作成することができる。「割り付け印刷」つまり、1枚の用紙に複数のスライドを配置して印刷すれば、それだけで配布資料が作成できる。割り付け印刷されたスライド一覧を日々の授業で受け取ったことがある人も多いのではないだろうか。
PowerPointでは、2・3・4・6・9枚の割り付け印刷ができる。実際に試してみると一目瞭然だが、9枚の割り付け印刷ではスライドが小さくなりすぎて、スライドのコンテンツを読むことが難しくなる。2枚の割り付け印刷ではスライドが大きすぎ、用紙も無駄遣いすることになる。3枚の割り付け印刷では、メモ記入欄が自動的に作成される。これはとても便利な機能だが、用紙をやや無駄遣いすることになる。3・4・6枚の割り付け印刷では、スライドの大きさはほぼ同じだから、視認性・可読性はほぼ同じになる。これらを総合すると、6枚の割り付け印刷が最も使い勝手がよいということになる。このことから、作成するスライドの枚数を6の倍数にするのは悪くない考えだ。もし可能であれば、配布資料を両面印刷することを考慮して、スライド数を12の倍数にすることを検討したい。
受講生があげた要素は以下のとおり
受講生があげた方法は以下のとおり
誰しも失敗することはある。同じ失敗を恐れずにチャレンジし続けることが重要だ。日本財団sのテレビCM「子どもに ちからを」で遠藤航(サッカー日本代表)が子どもたちに話しているとおりだ。
この授業の受講生なら、遠藤に言われなくても理解できるはずだ。失敗は避けられない。だから、失敗することは恥ではない。失敗を振り返り、そこから何かを学び取ればそれでよい。失敗を経験した人間は成長する。失敗にこそ人間味がある。
失敗を恥と考え、失敗を隠し通し、やがて経験する成功だけを強調するのもダメだ。失敗から何も学ばないのはダメだ。失敗から何かを学び取ったならば、それをより多くの人と共有しなければダメだ。他人の失敗体験から学び取れることはとても多い。目の前の相手からその機会を奪うような行為は慎むべきだ。失敗をもっと開示すべきだ。
もちろんだが、成功したのであれば、それを共有することも重要だ。失敗だけでなく成功から多くのことを学ぶことができるのも、ごく当たり前のことだ。他人の成功体験から何かを学び取ることができるはずだ。目の前の相手からその機会を奪うような行為は慎むべきだ。成功体験ももっと開示すべきだ。
「文献の参照・引用」と「参考文献リストの作成」は、大学1年生にとって最も関心の高いレポート作成の作法ではないだろうか。この作法を身につけなければレポートが不可になってしまう、参照・引用のルール違反をしてしまうと授業から追放されてしまう、参考文献リストを作成できない学生は教員から相手にされなくなってしまう...のように考えている受講生もいるのではないだろうか(もちろん、すべて妄想に過ぎない)。
授業ではすべての作法やルールを教えることはできない。そもそも授業時間が限られているから、すべてのことを教えることは不可能なのだ。もしすべてを教えることができたとしても、教える内容に濃淡が出てしまうし、教わる側もすべてを完璧に習得できるわけではないから、そもそも意味がない。「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」なのだ。
参照・引用の方法についても、参考文献リスト作成の方法についても、「優秀卒業論文」というとてもよいお手本が身近にある。しかも気軽に参照できる。加えて、本学附属図書館には、レポート作成についての参考書籍がたくさん所蔵されている。しかも無料で利用できる。ぜひ参考にしてもらいたい。
学長の氏名、副学長・学部長・研究科長のリスト、学生・専任教員・事務職員の在籍者数、法人の理事・顧問のリスト、役員会議・経営審議会の議事録、寄付の方法、教職員採用の情報...いずれも本学公式ウェブサイトに情報が掲載されている。これらの情報は本学が管理・統括しているはずだ、これらの情報の多くはウェブサイトで公開されているはずだと想定して、まず本学ウェブサイトにアクセスすることになる。これらの情報を入手しようと、ウェブ検索サイトでカジュアルに検索するのは効率が悪い。運が悪いと、目的とする情報が得られないこともある。
本学ウェブサイトに限らないが、企業・組織・団体のウェブサイトの多くは、さまざまな情報を「まとまり」「カテゴリー」で緩やかに管理している。だから、自分が必要としている情報がどの「まとまり」「カテゴリー」に含まれているのかを適切に想像しながら、リンクをたどっていくことになる。本学ウェブサイトの場合、ページ最上部にある「サイトマップ」からリンクをたどっていってもよいだろう。また、本学ウェブサイトでは、サイト内検索のための「Googleカスタム検索」が利用できるようになっている。これを活用すれば、本学ウェブサイトで公開されている情報の範囲内でウェブ検索を実行することができる。むやみやたらにウェブ検索するよりもはるかに効率がよい。
授業時間中に説明したとおりだが、「メニューを表示する」とすべきところを「表紙する」とタイピング間違いをした業務用パソコンマニュアルを同僚教員に配布した。一昨日20日(水)のことだった。タイピング間違いに気づいたのは、ある同僚教員に手渡ししたまさにその瞬間だった。手渡す書類にふと目をやると、理由はわからないが、「表紙する」の4文字が目に入ってきた。もちろん直ちに修正して、あらためて正しい書類を配布した。「表示する」を「表紙する」とタイピングするのはまったく馬鹿げたことだ。しかも私は55歳で、今の職業に就いて30年近く、加えて、私はパソコン実習の授業を担当している教員で、教職員学生からは(いちおう)「専門家」とみなされている(尊敬のまなざしで私を見る教職員がいるかもしれない)。そんな専門家の大先生ともあろう人物が「表紙する」とタイピングするとは、何とも情けない話である。今すぐにでも辞職した方がよいかもしれない。
これに加えて、このページの「タイピング技能検定」のセクションでも、タイピング間違いを発見した。「受験」とすべきところが「受検」となっていた。発見したのは、同じく一昨日の20日(水)のことだった。念のために過去の授業ページを確認すると、昨年度2025年のページでも一昨年度2024年のページでも「受検」となっていた。このことを確認したのは、この文章を書いている本日22日(金)21時45分ごろだ。なんと2年以上も全世界に向けて恥をさらし続けていた。このページでは修正したが、自分自身への戒めのために、過去の授業ページは修正しないでおくことにした。
この授業の受講生には、私のような馬鹿な教員を反面教師として、日々の授業に真摯に取り組み、知識・スキルの習得に励んでほしい。
国際関係学部では「地域言語」(第二外国語)の履修が必須となっている。中国語、韓国語、フィリピン語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、スペイン語(留学生は日本語)から1つの言語を選択し、1・2年次の2年間で学びを深めていく。ネイティブスピーカーの授業を履修できるのも本学部の特徴のひとつである。ほとんどすべての学生は初学者として学ぶことになるが、2年次終了までにかなりの上達を見せる学生もいる。その中には、国際交流協定校への交換留学にチャレンジする者もいる。
地域言語の授業では、文法、作文、会話を初歩レベルから学ぶことになる。だが、非常に残念なことに、多言語コミュニケーションのためのドキュメント作成を学ぶ機会はほとんどない。それはいわゆる第二外国語教育の範疇を超えるから、授業時間内で扱うことは事実上不可能なのだ。一方で、授業時間中に学ぶことができないからといって、ただ単に嘆き、自らは何も学ぼうとせず、成長の機会をみすみす失うとすれば、非常に残念ことだ。
この授業をここまで何とか耐え忍んできた受講生は、パソコン操作についての漠然とした不安が大きく減少しているはずだ。このタイミングだからこそ、自分自身の独自の課外活動・自己研鑽として、新しい課題に取り組むことができる。ぜひとも、多言語コミュニケーションのためのドキュメント作成についての学びを深めてほしいと思う。ウェブ検索をすれば多くの情報を得ることができる。それらを参考にして、試行錯誤を繰り返すことで、少しずつだが着実に知識・スキルが習得できるはずだ。言うまでもないが、失敗を恐れないことが重要だ。失敗をゼロにすることはできない。失敗の原因を分析すれば、同じ失敗を繰り返す可能性は減る。もし成功したら、同じく、成功の要因を分析する。単なるまぐれとならないように、成功の確率を上げていく。自分で自分に自信をつけていく。この過程の重要性は、これまでの授業で何度も強調してきたとおりだ。同じ言語を共に学んでいる仲間を巻き込んで、ぜひ切磋琢磨してほしい。
優秀卒業論文6件から受講生が見出した、卒業論文作成のための知識・スキルは以下のとおり(順不同)。
「5月の課題」を作成・提出する時に、文書全体のデザインをいつ整えたらよいのか迷うかもしれない。ルールはないのだから、いつ整えてもOKだ。だが、あえて言うなら、必要なものを全部書き上げたあとに行うのがよいと思う。デザインを整える作業は一番最後でよいと思う。
「5月の課題」の究極の目的は、あるひとつのテーマに基づいて1000字程度の自己紹介を書くことだ。だから、デザインのことはいったん保留として、まずは自己紹介を書くことに専心するのがよいと思う。自己紹介を書き上げるには時間がかかる。この時間がかかる作業をまずは終えるのがよいのではないか。自己紹介を書き上げてしまえば、あとはデザインを整えるだけだ。もちろん、この作業にも時間はかかるが、自己紹介を書き上げるよりは短時間で済むはずだ。早ければ数分で終えられる。10分あれば確実に終えられるのではないか。慣れていない場合には30分近くかかってしまうかもしれないが、1時間はかからないだろう。
言うまでもないが、自己紹介を書きながらデザインを整えても何の問題もない。だが、デザインを整えることに気を取られてしまい、自己紹介を書くことに集中できなくなってしまうかもしれない。だから、まずは自己紹介を書き上げることに注力し、そのあとに余裕を持ってデザインを整えればよいのではないか。この大前提として、文書全体のデザインを整えるとはどういうことなのか、どのような操作で何をどのように調整するのか、その結果、デザインがどのように変化するのか、これらのことを事前に試行錯誤しておく必要がある。もちろん、ぶっつけ本番はダメだ。
以下の3つのテーマから1つを選択して、自己紹介をすること。
受講生が挙げた日本語作文の基礎は以下のとおり(順不同)。
最後の項目を除けば、上記のいずれも、高校までの学校生活で学んできたことだ。これまでに習得した知識・スキルはすべて、大学生活でも生かすことができるはずだ。筆記用具が紙と鉛筆からパソコンに変わるだけだ。このことをいま一度強調しておきたい。
「基礎を十分に学んでから応用を学ぶ」「応用を学ぶためには基礎を確実に身につけなければならない」という考えを持つ受講生がいるかもしれない。もちろん尊重するが、そのような考えを全否定して私は授業を進めている。例えば、パソコン操作の基礎とはどこからどこまでを指すのかが、私にはそもそもわからない(私の能力不足が原因なのだが)。また、基礎を教え・学び続けていたらそれだけで全15回の授業が終了してしまうのではないか、という疑問も持っている。そもそも、15回の授業で基礎が習得できるのかもよくわからないし、基礎を習得するには15回では足りないかもしれない。結局のところ、私にはその辺がよくわからないので、あえて授業をめちゃめちゃにして、少しの基礎と少しの応用を並行して教え・学んでいけば十分ではないか、という考えで授業を進めている。たとえ基礎が身についていないとしても、応用も実践していかなければ授業がつまらなくなってしまうのではないか(ただでさえつまらない授業なのに)、とも思っている。
調理実習だったら、ニンジンを洗う、じゃがいもの皮をむく、ニンジンとじゃがいもを適度な大きなに切る、まずはここまでを完璧にできるように練習する、続いて肉を...のようなことばかりやっても何の意味もないし、面白みもない。そもそも完璧を目指す意味も理由もない。テキトーになってもいいから、ニンジンとじゃがいもと肉を炒め、ルーと一緒に煮込んでカレーらしきものを作ってみる、という最終地点まで何としてでもたどり着く必要があるのではないか。もちろん、調理器具の扱い方、計量・計測することの重要性、調理の各工程の理想像...そういった不必要と思えるようなことがらも同時に教え・学んでいくことになる。致命的な事故や回復不能な失敗を避ける必要があるからだ。
コンピューター実習授業もそんな感じでやればいいのではないか。だから、基礎から応用へ、という硬直した考え方やつまらない既成概念にとらわれすぎないのがいいのではないか。ただし、平均的な大学生は「タイピングの速度と精度」という基礎中の基礎のスキルが致命的に欠けている。何はなくともタイピングスキルの向上だ、実習授業をスムーズに進めるためにタイピング練習を継続してほしい、というように強く思っている。
コンピューター実習授業は実習授業を成り立たせるために行っているのではない。授業時間中に扱っている知識・スキルは、実習パソコンの操作のためだけに習得するのではない。実習授業は授業時間外の日常生活・大学生活と連続している。授業で扱った知識・スキルは授業時間外の日常生活・大学生活のさまざまな場面で活用できる。この逆に、日常生活・大学生活で必須となる知識・スキルの習得を目指すことも授業の目的のひとつだ。この意味で、コンピューター実習授業は少しだけ特殊なのだ。授業時間の90分をやり過ごすためだけに実習授業があるわけではないのだ。
例えば、今回扱った数々のキーボードショートカットは、実習パソコンを効率的に操作する目的のためだけに習得するのではない。キーボードショートカットはWindowsパソコン操作の基礎にある汎用的な知識・スキルだ。だから、授業で実践したことは自宅のWindowsパソコンでも同じく実践できる。授業で確認できた機能や効果がまったく同じように自宅でも確認できる。この逆に、自宅でのパソコン操作を通じて習得した新たな知識・スキルは実習パソコンの操作でも活用できる。このことをふまえて、実習授業と日常生活・大学生活を自由自在に行き来して、より広い視野で、より洞察を深めて、真に役立つ知識・スキルの習得を目指してほしい。
本日の授業の一番最初の問いかけは「大文字のAはどのようにタイピングするのか」だった。ほとんどの受講生がすでに理解しているように、「Shiftキーを押しながらAを押す」が正解だ。より詳細に(クドクドとしつこく必要以上に細かく)説明するならば、「Shiftキーを長押しした状態でAを押す」「Shiftキーをずーっと押し続けている間にAをチョンと押す」とでも説明すればよいだろう。決して「ShiftキーとAを同時に押す」のではない。「Shiftキーを押してからAを押す」のでもない。説明になれていないと、頭の中ですべてがごちゃごちゃになってしまい、区別がつかなくなる。まったく異なる操作を指し示しているのにもかかわらず、同じ説明として安易に口に出してしまう。わかっていても説明ができない、ということになってしまう。
「他人に教えられるようになれば、知識・スキルの習得ができたと言ってよい」「習得した知識・スキルを他人に教えられるレベルにする」などと言われることがある。まったくそのとおりだと思う。もちろん、私がその域に到達しているかどうかは自身がないのだが、到達するように日々精進している。教員だから当たり前だ。この授業の受講生は、教員とまったく同じことをする必要はないが、習得した知識・スキルを身近な友人知人と共有することをぜひ取り組んでほしい。このことを通じて、自分の学習・自己研鑽の結果を確認することができるようになるだろう。そして、友人知人と協調・協働した、さらなる学習・自己研鑽を目指すこともできるようになるだろう。
教職員とのコミュニケーションを電子メールで行う場合に、返信について迷うことがあるかもしれない。例えば、「学生室スタッフから届いたこのメールは単なる通知のようだが、通知メールの受信確認を返送するべきか」「授業担当教員からのメールの最後に受講生に向けた励ましの言葉が書かれているが、それに応える意味でもお礼を書いたり、あらためての決意表明をしたほうがいいのか」というようなものだ。もちろん、時と場合による。
日常生活でのF2Fの雑談だったら、永遠に雑談を続けるのではなく、どこかで何らかの方法で終わらせるはずだ。LINEでのメッセージやスタンプのやり取りだったら、永遠にやり取りを続けるのではなく、どこかで何らかの方法で終わらせるはずだ。それらは、経験を通じて学んできたはずだ。唯一無二の方法や正解があるわけではなく、まぁこんな感じでいいか、とテキトーに試行錯誤を繰り返してきたはずだ。試行錯誤の過程で、テキトー過ぎる対応について相手から怒られたりしたことや、適切だった対応について不当な誹謗中傷を受けたこともあるだろう。
電子メールでのコミュニケーションも同様だ。唯一無二の方法や正解があるわけではないから、試行錯誤を繰り返して、成功・失敗体験を繰り返して、経験から学んでいくほかない。教員・学生の間でのコミュニケーションについて言えば、目上の教員からの同調圧力やコミュニケーションの強要を感じるかもしれないが、それらの対応も100%完全無欠の方法や正解があるわけではない。だから、明確かつ具体的なアドバイスはない、というのが正直なところだ。返信をしたいと思うなら返信をすればよい、返信不要だと判断すれば返信しない、それでよいのではないか。
電子メールの署名は、特別な条件が誰からも指定されないのであれば、どのようなことをどのように記載してもよい。ただし、すべての情報を1行に記載する、すべての情報を何の区切りもなく羅列する、というのは美しくない。改行やスペースを適宜挿入することが重要となる。美的センスは人によって異なるので、美しい署名とはどうあるべきかを厳密に定義することはできない。他人の署名を参考にして、自分自身で工夫していくほかない。
Active! Mailでは、署名欄の1行目から情報を記載した署名を使うと、メール本文のすぐ下に署名が付記された状態で相手に届く。メールの受信者にとっては、本文と署名の切れ目がわかりにくくなる。第一印象として、受信メールが全体として美しくない、ということになる。これを防ぐために、署名の先頭行は空行にするのがよいと思う。必要に応じて、メール本文と署名を区切るための記号を記載するのもよいだろう。個人的には、署名の先頭行は空行とし、2行目には半角ハイフン5つを記載して、3行目以降に個人情報を記載している。この結果、受信メールがどのように表示されるようになるのか、私からのメールを各自で確認してほしい。本文と署名が確実に区別され、メールが全体としてそれなりに美しく表示されているはずだ。
授業時間中の「寿司打」での練習の様子を観察すると、令和8年度の平均的な大学1年生はタイピング速度が遅い。受講生に練習の成果を尋ねたところ、「お手軽コース」でも大半の受講生は赤字だった。以下、受講生のメッセージとして、一昨年度の授業ページから丸ごとコピペする。
令和6年の平均的な大学生はパソコン操作に馴染んでいない。だから、タイピング速度が遅い。タイピング速度が遅いと、与えられたタスクを早く終えることができなくなる。タスクを終えるには長時間のタイピングが必要になる。最悪のタイパ・コスパだ。このような馬鹿げた状況を打破するためには、まずはタイピング速度を上げるしかない。タイピング速度が上がりさえすれば、タスクを早く終えられる可能性が高まる。タイピングの正確性は二の次だ。もし間違えても素早くタイピングし直しして修正すればよいのだから。
このことを肝に銘じてタイピング練習をしてほしい。もちろん、教員の指示に従う必要はないし、助言を盲目的に受け入れる必要もない。
一方で、「高級コース」で黒字になる受講生が3名いた。平均的な大学1年生と比較して、なかなか優秀だと思う。この3名は、他の受講生と比較して、パソコンの操作や授業で扱う内容の全般についての不安感が低い、という事実も興味深い。この3名には、タイピングスキルの向上を含めた授業の到達目標の達成に向けて、他の受講生に有益なアドバイスができるようになってほしいと強く願っている。
授業時間中のテンキーでのタイピング練習を行っている最中に、不正ウェブ広告が大きく表示され、タイピング練習を続けられなくなった受講生がいた。表示されたのは、いわゆる「偽セキュリティ警告」「サポート詐欺」などと呼ばれる不正広告だった。授業全体として、とても貴重な経験だった。
不正広告は、セキュリティー対策を行っていても表示されることがある。この授業で使用する実習用パソコンには、Trend Micro Apex Oneエンドポイントセキュリティというセキュリティー対策ソフトがインストールされている。また、OSの脆弱性対策として、WindowsUpdateも適切に実行されている。全体として、実習用パソコンには基本的なセキュリティー対策が十分になされている。だが、実習中に不正広告が表示された。不正広告の表示を100%防ぐことはできないのだ。
偽セキュリティ警告・サポート詐欺に限らず、不正広告が表示されたら、慌てずに適切に対応する必要がある。不正広告はいつ表示されるかわからないから、日常生活のすき間時間で適切なイメージトレーニングをしておく必要がある。例えば以下のような、情報セキュリティー対策や犯罪被害防止に関わる公的機関が発信している情報を参照するとよいだろう。